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【解説↓】ビーンの実在と犯行の真偽 事件についての概略は次項目に記すが、ビーン一族に関する話はロンドンのニューゲート監獄の犯罪カタログ『The Newgate Calendar』に掲載されたものが広く出回っており、エディンバラの観光産業の一端を担うほどである。コリン・ウィルソンなどもこれを参考に執筆したとされるが、ビーン一族を取り上げたものとしては1843年に刊行されたジョン・ニコルソンなる人物の著書『ローランドの昔話』が初出である。ビーン一族と彼らの起こした事件は、猟奇性の高さだけでなく、国王自ら兵を率いて追捕に向かうなど世間的に注目を集める要素が多かったにも関わらず、事件と同時代の公文書や書簡のみでなく、当時の人間の日記や出版物などにも一切登場しないため、後世の作り話ではないかと言われている。 事件の経過 発端 スコットランド南西部。南半分がガロウェイ地方。 『The Newgate Calendar』によるとビーンはスコットランドのイースト・ロージアンで14世紀後半に生まれたとされる。父は庭造りや溝掘り、廃棄物処理等の日雇い労働に従事し、ビーンも若い頃はそれを手伝っていたが、怠惰な性格であったため、労働を嫌って家を飛び出した。そして、性悪な女アグネスと意気投合してガロウェイ付近にあるバナーン・ヘッドの海岸の洞窟に暮らすようになった。洞窟の入口は、満潮時に海面下に隠れるので人目に触れ難かった。労働を嫌った2人は、日々の生活の糧を得る為に、共謀して通り掛かる旅人を狙った。次第に飢えに迫られた彼らは・・・ 大家族の形成 ソニー・ビーンとアグネスは男8人、女6人の子をもうけ、さらにその子供達は男18人、女14人の大家族となった。子供達は通常の教育は全く受けず、言葉もたどたどしかった。 犯行 ビーン一族は優れたチームワークで行動し、決してその犯行や存在を世間に知られることはなかった。 彼らの被害にあった人数は、30から40人、300人以上、1500人以上という説もあり、定かではない。